深紅の呪縛 [ THE VAMPYRE ]

深紅の呪縛:書影|VIGILIA PRIMA

失踪した母の行方を辿り、レベッカが行き着いたのはロンドン中心区にあるお屋敷の礼拝堂。そこで出会ったのは、2世紀を経てなお美しいままのバイロン卿だった。自らの子孫に当たるレベッカを前に、卿は自分の物語を始める ― グランドツアーで訪れた東欧での不気味な体験、ギリシア人奴隷の少女との運命的な邂逅、そしてトルコのパシャに魅入られ吸血鬼となったこと。200年の物語が現在へと繋がる刹那、ふいにレベッカは身の危険を感じるが…。

19世紀欧州文壇の寵児、バイロン卿を中心に据えた吸血鬼譚。シェリー夫妻、ポリドリ医師などの挿話も織り込まれ、ゴシック小説好きはそういった面でも楽しめるのでは。本書は トム・ホランド「ヴァンパイア奇譚」連作の第1作。個人的には第2作に当たる「 渇きの女王 [ Supping with Panthers ] 」の方がより面白く感じたことを付け加えておく。


📖作品情報

深紅の呪縛 [ THE VAMPYRE ]
訳者:松下祥子
シリーズ:『ヴァンパイア奇譚』第1作
出版:1997年
出版社:早川書房 [ ハヤカワ文庫NV<NV849> ]
耽美度:⭐⭐⭐⭐☆
衒学度:⭐⭐⭐⭐⭐
総合おすすめ度:⭐⭐⭐⭐☆

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